総領事挨拶

アメリカ中西部の皆さま
 
　5月10日にシカゴに総領事として着任しました溝渕将史（みぞぶち　まさし）です。皆さま、どうぞ宜しくお願いいたします。

　私は、これまで米国の両岸において5度勤務する機会を得て、16年以上米国で過ごしてきました。また、個人的に既に全米50州を訪問しています。

　しかし、中西部での勤務は今回が初めてです。この度、アメリカの中西部の心臓部であるシカゴに住み、勤務する機会を得たことで、中西部の人々の暮らし、文化・芸術、歴史、価値観に、実際に身を置いて接することができることを、心から嬉しく思っております。

　在シカゴ総領事館はアメリカ、カナダにおける総領事館最多の10州（イリノイ州、ウィスコンシン州、インディアナ州、ミネソタ州、アイオワ州、ミズーリ州、ノースダコタ州、サウスダコタ州、ネブラスカ州、カンザス州）を管轄しています。管轄地域10州は、全米でも有数の産業・経済圏であるとともに、世界的な穀倉地帯であり、教育・研究・文化の分野においても高い水準を誇る地域です。

　日本にとってもこの地域は、約1, 500社の日系企業が進出し、約3万6千の日本人が生活する重要な拠点です。日米協会をはじめとする日本関連団体の活動や自治体間の交流、大学間連携、青少年交流、観光、食文化など様々な分野で日本との結びつきが築かれ、育まれてきました。

　こうした日米関係の現場に立つ者として、これまで皆さま方が築かれてきた信頼と協力の土台を大切にしつつ、新たなつながりを創出し、未来志向の交流をさらに広げていけるよう努めてまいります。また、シカゴという都市そのものの持つ活力に触れながら、地域の皆さまと対話を重ね、お一人お一人との関係を丁寧に築いていくことを何より楽しみにしております。

　当地におられる日本人の皆さまの安全の確保、また、日系企業の皆さまの活動への支援に総領事館一体となって取り組んでまいります。小さなことでも、どうぞお気兼ねなく、ご相談いただければと思います。

　地域に根ざした人と人とのつながりこそが、国と国との安定した関係を築くための極めて重要な基盤であります。中西部の皆さまとともに強固な日米関係の維持と強化のために尽力してまいります。これからどうぞよろしくお願いいたします。