在シカゴ総領事として新たな任務に着きましたことを喜ばしく思っております。着任初日から多くの方々に温かい歓迎を受け、ここ米国中西部が第二の家となることは大変幸せに思います。

　当館が管轄する全１０州―イリノイ州、インディアナ州、アイオワ州、カンザス州、ミネソタ州、ミズーリ州、ネブラスカ州、ノース・ダコタ州、サウス・ダコタ州、ウィスコンシン州―全てを積極的に訪問したいと思っております。これまでに築き上げられた緊密な経済関係、文化協力、草の根協力を拡大し、深化させるためにさまざまなことを実施していきたいと考えております。地域のあらゆる方々と協力し、各地の日米協会、日系アメリカ人団体、ビジネス団体、教育機関ともネットワークを強化していく所存です。

　中西部における日米関係はすでに深いものとなっています。３万３千人以上の日本人が当館管轄１０州にいらっしゃいます。約１千３百社の日本企業が進出しており，１２万６千人以上の現地雇用が創出されています。中西部の各地に移り住み、そこで成功し、さらに事業を拡大し、地域社会に貢献されています。

　日本との相互の協力も盛んです。日本の初等・中等教育機関で語学指導等を行う外国青年招致事業（ＪＥＴプログラム）では、当館は米国で最大の参加者数を送り出しております。中西部で日本語を勉強している米国人もたくさんいます。また、この地域は日本独自の伝統文化と現代文化の両方が受け入れられており、毎年各地で開催される日本祭では何万という参加者が日本独自の文化を体験し楽しんでおられます。

　我々の友好関係はすでにこのように高いレベルまで到達しており、これもひとえに中西部各地の多くの関係者のご指導とご尽力の賜であり、心より感謝申し上げる次第です。

　私事ですが、３０年近く前、外務省に勤務して最初の海外赴任地がカリフォルニアでした。以降、公私併せて何度もアメリカを訪問しましたが、再び、今度はアメリカの中心部に勤務することになったのを嬉しく思っております。これから皆様と共に日本を中西部に、また中西部を日本に紹介し、さまざまな分野での関係強化に尽力していきたいと思っています。どうぞよろしくお願いいたします。